論文審査要領の概要

投稿論文は論文審査査読要領に従って審査します。以下に、この要領の中で投稿の際に留意していただきたい項目を述べます。編集委員会は、ここに述べた原則を基本にして、今後もより良い審査システムを目指し、改善を続けて行きます。

査読者による論文査読を1回のみとします

査読者は、論文の掲載可否を初回の査読で評価します。大幅な修正が予想され再査読が必要と考えられる場合は、査読者は「掲載否」と評価します。これは、再査読の繰り返しによる審査期間の長期化を防ぐとともに査読者からの必要以上の論文修正要求等を防ぐための措置です。このため、完成度の低い論文は即座に「掲載否」となります。論文投稿者および連名者におかれましては、内容及び表現に関して充分な検討を行い完成度の高い論文をご投稿くださるようお願いいたします。

論文の内容に手を加えません

提出された原稿そのものを査読・審査対象とします。したがって、安易な追加実験・解析の要求、あるいは論文作成指導と誤解されるような修正意見・指示はしません。論文内容・論文構成についての責任と権利は著者にあることを徹底しています。

査読者は英文校閲をいたしません

査読者は英文校閲の義務を負いません。英文論文投稿者・連名者は、内容はもとより英文表現に関して充分な検討をおこなってください。英文表現が不適切で内容を読み取ることが困難と判定された論文は、査読前であっても「掲載否」として返却します。

論文内容の評価は7つの判定基準に従っておこないます

全ての論文については、項目 (1), (3), (5), (6)が満たされていること、さらに、論文(Article)の場合は項目(2), (4)が満たされていること、速報(Rapid Communication)の場合は項目(2), (4), (7)が満たされていることを、掲載可の基準といたします。これらの基準を満足せず、投稿カテゴリー(投稿種別/Manuscript Type)の変更が適当と判断される場合には、「掲載否」と判定します。投稿カテゴリーの選択の際には、下記の判定基準を十分にご考慮願います。

  1. 本学会論文誌(英文論文誌または和文論文誌)に対する適合性
  2. 同一内容のものが他の刊行物に未公表であること,また投稿中ではないこと
  3. 科学的あるいは工学(工業)的価値・有用性
  4. 新規性
  5. 内容の正確さおよび信頼性(盗用,改ざん,捏造等の不正がないことを含む)
  6. 在来研究との関連も含めた原稿の完成度
  7. 優先して掲載する価値・緊急度

上記の判定基準 (2)については、著者の責任において事前にご確認ください。加えて、論文投稿にあたっては、「著作権」の侵害にならないこと、「二重投稿」に該当しないことを必ずご確認ください。「学術的刊行物」、「著作権」、「二重投稿」に関する注意事項を本学会ホームページ上( 論文投稿の際の著作権および二重投稿についての注意点 )に掲載しておりますので、ご確認ください。

判定には「掲載可」「条件付掲載可」「掲載否」があります

「条件付掲載可」とは、基本的には掲載可ではあるがどうしても論文審査担当編集委員が著者に確認あるいは掲載のためには修正が必要と判断した場合です。この場合は著者に、論文審査担当編集委員からの所見(著者の回答を要するものと、回答を要しない参考意見があります)を付して原稿をいったん返却します。著者はこの所見に基づいて修正・検討し、所見に対する反論も含めた回答を添付して再提出してください。再提出された論文の修正および著者からの回答が適切になされているかどうかを論文審査担当編集委員と編集委員会が審査し、掲載可否の決定をおこないます。
「掲載否」とは、論文投稿者が選択した投稿カテゴリー (投稿種別/Manuscript Type)に対する判定基準を満たさないと判断した場合です。 「条件付掲載可」となり再提出された論文であっても、著者の回答がないまたは回答・修正が適切でないと判断された場合には、「掲載否」とされることがあります。 また、査読前であっても、論文の完成度が著しく低い場合には「掲載否」となります。「掲載否」となった論文が修正の後に再投稿された場合には、新規投稿扱いとなります。

編集委員と査読者を分離し責任を明確にしています

掲載可否の判定は、査読者の意見に基づいて、論文審査担当編集委員と編集委員会の責任でおこなわれます。査読者は、投稿された論文の内容に応じて、編集委員会から委嘱を受けた論文審査担当編集委員により選任され、掲載可否の判断資料として査読報告書・所見を提出します。論文審査担当編集委員は、担当論文の査読者を兼務しません。論文審査担当編集委員の役割は、査読者の選任、掲載可否の判定、査読期間遵守等の論文審査業務を実施するものです。すなわち、査読者から提出された査読報告書・所見等の資料を参考にして掲載可否を判定し、編集委員会に論文審査報告書を提出します。この論文審査報告書をもとに、編集委員会は掲載可否を最終決定します。

著者は査読者候補を推薦できます

著者は、自分の論文を評価できる人を4名程度まで査読者候補として推薦できます。この推薦制度は、論文の内容に精通した査読者を適切に選任することを目的としています。また、編集委員の中から論文審査担当編集委員の候補者の推薦もできます。ただし、必ずしも著者からの被推薦者が査読者または論文審査担当編集委員として採用されるわけではありません。査読者の選任は論文審査担当編集委員の責任で、論文審査担当編集委員の選任は編集委員会の責任でおこなわれます。

審査結果に対して反論できます

著者は、掲載可否の判定・所見等の審査結果に対して編集委員会へ反論すること、または再審査を要求することができます。論文の掲載可否判定、審査所見等に対して納得できない場合には、反論を審査所見への回答として述べてください。掲載否となった論文等に対して再審査を要求する場合は、その根拠等を明記した再審査請求を編集委員会までお送りください。再審査請求を編集委員会にて審議し、その結果を著者にお知らせします。編集委員会が必要と判断した場合には、論文審査担当編集委員を替えて再審査・再査読を実施します。

迅速な審査を目指しています

投稿から審査結果がお手元に届くまでの期間としては、査読者と論文審査担当編集委員の審査期間に査読者・論文審査担当編集委員の選任や事務処理等に要する期間、編集委員会での最終決定に要する期間が加わります。2004年度の実績では、論文受理日から審査結果通知までに要した期間は平均で60日程度であり、投稿総数の80%以上の論文に対して80日以内に審査結果を通知しています。投稿の際には、審査期間としては概ね2~3ヶ月とお考えください。今後も、審査遅延の防止に努めるとともに、審査の電子化等による迅速な審査を目指します。

編集委員会では、会員の皆様からご意見を継続的に頂き、改革・改善を続けて行きます。審査システムへのご意見等は編集委員会への意見窓口「目安箱」 (meyasu@aesj.or.jp)までお寄せ下さい。投書されたご意見については、編集委員会で調査・検討の後、その結果を必ず返信致しますとともに、広く会員に知っていただくのが有益な場合には著者のご了解の基に学会誌等に掲載いたします。

2006年8月15日, 2015年5月7日改訂