加圧水型原子炉一次冷却材の化学分析方法―溶存水素:2010(AESJ-SC-S003:2010) (1106)

1106
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内容紹介

軽水を冷却材及び/又は減速材として用いる型式の原子炉では,高温,高放射線下で軽水が燃料被覆管あるいは系統構造材料と接することから,プラントの安全・安定運転を確保する上で水化学管理が重要です。加圧水型原子炉(PWR)プラントでは,通常運転中,燃料及び一次系構成材料の健全性確保を目的に,原子炉の運転に伴い水の放射線分解によって生成する酸化性化学種濃度の上昇を抑制するため,一次冷却材に水素を溶存させています。一次冷却材中の溶存水素濃度は体積制御タンク(VCT)気相部のガス圧力と水素組成を調整することによってほぼ一定濃度に管理されていますが,最近,国内外でNi基合金の健全性向上を目的に溶存水素濃度の最適化検討が進められており,今後よりきめ細かな濃度管理が必要となる可能性があります。また一方で,プラント停止時には爆鳴気形成を防止し安全に系統開放を行うため,脱ガス操作が行われますが,系統開放前には一次冷却材中の溶存水素濃度が十分に低いことを確認する必要があります。したがって,プラントの安全・安定運転確保の点から一次冷却材中の溶存水素濃度を適確に測定し,濃度を把握することが必要です。しかし,一次冷却材中の溶存水素の信頼性の高い定量分析には水素ガスの抽出や計器の校正など,その化学分析法が重要となります。PWRの水化学管理に用いる化学分析方法には,JISなどで標準化されているものもありますが,これまで溶存水素分析方法を特に標準化したものはありません。これらの状況を踏まえ,PWR一次冷却材の溶存水素の分析方法について日本原子力学会標準とすることとしました。この標準を通じ,分析はどのような要件を満たせば良いのか,どのような方法で実施するかを広く提示することにより,溶存水素の化学分析方法の更なる改善につながることが期待されます。この標準“加圧水型原子炉一次冷却材の化学分析方法―溶存水素:2010”は,一般社団法人日本原子力学会が標準委員会システム安全専門部会水化学管理分科会,システム安全専門部会,及び標準委員会での審議を経て制定し発行したもので,PWRにおける一次冷却材中の溶存水素濃度を適確に確認し,安全・安定運転を確保することを目的として実施する分析の具体的な方法について,一般事項,試料採取,校正用ガス,器具及び装置,並びに分析操作等を規定しています。
※本標準は,2015年6月12日の標準委員会で,今後も存続すること(5年毎改定不要)の確認が行われました。

登録情報

  • 発行年 : 2011
  • 版型頁数 : A4/28
  • 重量(g) : 110
  • ISBN : 978-4-89047-344-1
  • 担当部会 : 水化学管理分科会